個人的にどうしても受け入れられないのは、｢親子の確執｣という要素がありながら、物語的に何の落とし前もつけられてないこと。その救いのなさが｢現代｣という時代なんだよ、と言われてしまえば、上記のような年寄りじみたセリフの一つでも吐きたくなる。そもそも救われない親子関係なんて、それこそイヤでもメディアを通して散々現実世界で見てきてるよ。

というか本当のトコロは、そんな大層に騒ぐ程のもんでもないとは思うけど。そんなこと作り手側は何も考えてないだろうし(その無邪気さが最もタチ悪いとも思うけど)。せめてトリッキーなゲームに徹してればいいものを･･･とか言いながらも、その密室ゲーム要素もノリとしては『ＣＵＢＥ』の生き残り合戦と大して差がない気が(出てくる人間に面白味がないトコロも)。まあそれはさて置いても、全体的に映像がウルサイ。ヘンなスローモーション使ったり、フラッシュバックがあまりにしつこかったり。欲張りな分だけ意外に引き締まってない、と言えばいいのか･･･(よく分からない説明ですね)。

ともあれ結局一番言いたいのは、別に救いのない話が嫌いなワケじゃない、ということ。ただし、その救いのなさに｢意味｣が込められていれば、の話。ということで、勝手に拝借してスミマセンが、『セブン』でとりこさんが寄せられたコメントを、この映画にもそのまま当てはめてみたいと思います(ホントに無断でスミマセン)。

(2006/7/7)