[コメント] 醜聞(1950/日)
志村喬は弁護士の風上にもおけぬ卑劣漢であった。その彼がまっとうな仕事への就業者として立ち直るには、あれほどの犠牲が必要だったのか。悪と知りつつ行動した志村の罪は、いかにヒューマニスト黒澤といえど弁護には苦しいところだったのではあるまいか。
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映画を見終った人むけのレビューです。
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天使の如き結核の娘の存在、そしてその死というのは、黒澤にしては随分、志村を立ち直らせるための言い訳として安易であったように感ずる。
救いとしては下町育ちらしいモデルの娘、千石規子。この頃の黒澤にとっては天真爛漫な彼女の存在は重要であったろう。
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