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[コメント] 蜘蛛巣城(1957/日)

シェイクスピアの愉しみは、会話の妙にあると考える。その大半が削られ、しかも音声の悪さでほとんど聴き取れず、多分に興を削がれた。黒澤一流の料理の仕方と思えば仕様がないが。見所としては…
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







だんだんに発狂してゆく山田五十鈴の鬼気迫る表情と、追い詰められた三船敏郎の死に怯える白眼であるか。しかし、ここにおいても彼らを追い詰める敵の容貌は、彼らが死の渕に叩き込んだ連中の容貌ともども見えてこない。主人公たちを描けばそれでよし、という作劇法は、この映画の特徴でもあり、また弱点であるとも映った。

オープニングとエンディングに流れる鎮魂歌は、いささか作品を損なっているように思えたことも付記しておこう。あれは徒らに冗長さを増していた。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (8 人)緑雨[*] 煽尼采[*] モノリス砥石[*] 鵜 白 舞[*] Linus[*] 新町 華終 けにろん[*] sawa:38[*]

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