[コメント] ホールド・オン・ミー(1992/米)
青春映画の一作である。胸に響いて涙が出てしまう一作である。特別に派手な作品では無いけれどいつまでも心に残り、また深く考えさせられる一作である。主人公たちが歌うミラクルズの「You Really Got A Hold On Me 」のメロディーが泣けて泣けて仕方ない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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不治の病などをテーマにした作品は古今東西、時代を超えて多く存在する。この作品に特に共鳴してしまったのは主人公たちと同性で世代も近かったせいもあると思うが、特別に映画の主人公然とした気取ったキャラクターたちじゃなく巷に溢れていそうな、ごくありふれたキャラクター達だったというのも共鳴しやすかった。カリフォルニアのギラギラした太陽ではなく陽射しも優しく感じられるのが不思議。主人公の三人の俳優たちも好演だが、細かいこと抜きに彼等につきあう陽気で大らかなメアリー(ポッツ)の存在が素晴らしい(絶対、日本女性にまず見かけない性格)。そもそもフィル(ベイトマン)が、偽って親友たち(ハウエル、シルヴァーマン)を呼び寄せる導入部からして胸いっぱいになってしまう。"死"という難しいテーマをモチーフにしながらも感傷的にも変に陽気にも描かず、世界のどこかでは、ひょっとしたらあったかもしれないなと思わせる風に撮りあげたところに非凡な才を感じる。力まずにさらりと描かれた作風でありながら、余韻をいつまでも残す。
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