[コメント] 椿三十郎(1962/日)
三十郎、暗闇から現る。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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若者達の太陽のような明るい正義感はいつも理想的かつ観念的だ。でもそんなものが何かを生み出す力を持っている。彼らの熱い心が三十郎を生み出したのだ。
三十郎は暗闇から現れた。若者達の理想論を黒く塗りつぶすかのごとく。人を斬り、人を欺かなければ変えられない現実があるのであれば、それを背負う者には暗闇からの登場がお似合いだ。
抜き身の悪ではあるが真っ白い椿のような純粋さを持つ室戸。そんな彼を斬ることによって罪の意識が三十郎の心に刻まれてゆく。
正義の付属品たる欺瞞と残酷と虚しさを突きつける映画。
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