コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ミュンヘン(2005/米)

3時間近い映画と思えないそつのない演出。スピルバーグとしてはまずまずの演出振り。 内容も面白いが、テロのお返しはテロで、という感じで、そのうち見ているにつらくなる映画であった。こんなことやって何になるのか、と思っていたら
セント

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







主人公が同じことをのたまってこの映画は終わる。

執拗に工作員に悪夢としてよみがえるミュンヘンでのテロの映像。ラストまで何回あったのだろうか、、。

これがこの映画のキーであろうと思う。やはり被害者意識なのである。国家の高揚を奏でるべきオリンピックでテロを受けるという屈辱。ここからすべて始まったといわんばかりに、、。ユダヤの相変わらずの被害者意識に僕は辟易してしまう。

結局は彼らだってテロを実行していたわけであるし、テロに対してのテロの仕返しは何も生まないし、疲弊と恨みしかもたらさないのである。

スピルバーグのこの、まずユダヤの持つ被害者意識が僕には最後まで気になったことであるし、彼の消極的な政治姿勢と受け取った。受け止め方は西洋と日本ではかなり違うだろうが、僕から見てスピルバーグのこの映画へのこだわりは甘いといわざるを得ないのではないか、と思う。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (4 人)DSCH[*] おーい粗茶[*] わっこ[*] けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。