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[コメント] グッドナイト&グッドラック(2005/日=仏=英=米)

ボクはこの映画を指示する。
chokobo

よくもまあ、同じポーズをとり続けることができたものだ。 素晴らしい作品だった。

モノクロの映像は色々なことを想像させてくれて楽しい。当時の情景や空気、そしてカラーではないからこそ漂うタバコの煙。時代が全く異なる。今となってはエド・マローが禁煙では絵になるまい。酒を飲んでいても、上司と論争していても、そしてもちろん番組中も同じポーズをとり続ける。すごい人物だ。

細かいことは省略する。

最後いひとつだけ言うとすると、やはり最後の彼のセリフだろう。「ただの箱でしかない」。この痛切なセリフを理解できるか。ここで彼はこうも言っている。「テレビを使う」と。

テレビは所詮垂れ流しだ。受動的なものだ。だから恐ろしいのだ。

映画はまだいい。見たいという思いと時間を伴にすることができる。

同じテレビでもゲームの方がまだましだ。こちらがコントロールすることができる。

但し、テレビだけは違う。テレビは勝手に流されてくる。ことらが反論したくても、同調したくても、思いなどは伝わらない。だからテレビは嫌いだ。テレビには騙されるな。エド・マローはそう言っている。

今村昌平の『人間蒸発』を思わせるラストだったと思う。 素晴らしい映画だった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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