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[コメント] 嫌われ松子の一生(2006/日)

もしかしたら、中島監督は「平成の溝口健二」なのかもしれない。全ての女性へのアンセム(祝歌)な映画だと感じた。菩薩松子、全ての菩薩な女性への偉大なるリスペクト。
ボイス母

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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女をいたぶり、手ひどく扱い、愛に飢えさせ、踏みつけにして殴り倒す。 なのに、こんなにも、女そのものの存在を賛美してやまない映画なんて、もう久しぶりでマイッタマイッタ。

にっぽんぱらだいす』『赤線地帯』に連綿と続く、「真の女性映画」であると言えよう。 全然泣く気なんかなかったのに、映画中、三回も泣いてしまった。 「ケーキ食い放題」のシーン。 「笠が愛に気がつき愕然とする」シーン。 「なんやかんやで怒濤のラスト」シーン。

「あぁ。このカタストロフィー。まるで『2001年宇宙の旅』みたい」とか、 「あぁ、この波乱万丈ぶり、まるで『風と共に去りぬ』みたい」とか、 「あぁ、このヒトデナシの演出、まるで『山椒太夫』みたい」とか、 「あぁ、このイッチャッタお花畑の感じ、まるで『オズの魔法使い』みたい」とか、 「あぁ、このズンドコぶり、まるで『ダンサー・インザ・ダーク』みたい」とか。 アレコレ、自分映画記憶の反芻も楽しめて、「二度美味しかった」です(くちゃくちゃ)<まだ食べている。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (9 人)りかちゅ[*] poNchi[*] TOMIMORI[*] 動物園のクマ[*] 浅草12階の幽霊 べーたん ペペロンチーノ[*] IN4MATION[*] セント[*]

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