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[コメント] はだしのゲン(1983/日)

原作者自らが脚本を書き下ろしただけあって、実写版よりもまとまりが良い。そして、いささか泥臭い原作のキャラクターをシャープに、愛らしく描くことで、現代っ子たちにも親しみやすいゲンたちとなっている。真崎守の漫画的であることに徹した演出にも好感。
水那岐

何より効果的だったことは、現代的な絵柄だからこそ被爆の恐ろしさが際立つということだ。皮膚が焼かれ、眼球が転げ落ちてもとの姿を失ってゆく被爆者たちの姿は、あるいは子供たちには刺激が強すぎるかもしれない。だが、『火垂るの墓』とは逆に、本作は実写では描き得ない悲惨をごまかすことなく描くことに成功している。アニメ化したのは、これだけでも間違いではなかったと断言できるだろう。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)TOMIMORI[*]

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