[コメント] プルートで朝食を(2005/英=アイルランド)
虐げられた人々の闘いを決して否定できないけれど、無差別テロに正義があるとはどうしても思えない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「大都会に呑み込まれた」ママ。そんな冒険小説の帯みたいなフレーズで片付けられるほど、人ひとりの暮らしは単純じゃない。パトリックのファントム・レディは、新しい家族を得てしっかりと生活しているママを見たとき、幻でも何でもなくなった。今までモノクロに見えていたものが、はっきりと色づいて見えるような。父の人生とも、母の人生ともかかわって生きていること、親友とのつながり、新しい命とのつながり、すべてが会話を始めるような、凍りついた血が流れ始め、体温が戻ってくるような暖かいラストに、涙した。
繰り返されるテロのシーンが、裏切った仲間を簡単に処刑するシーンが、そんな、ひとつひとつの小さな命のつながりを、木っ端微塵に破壊する暴力が地上には存在することをあらためて思い起こさせる。あたしはそんな暴力を許さない...って眉を吊り上げると、パトリックに笑われちゃうかもしれないけど、これはマジよ。
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