[コメント] 時をかける少女(2006/日)
黒バックに赤い横線が出て、寄って行くと、デジタル時計の文字盤イメージの赤い奇妙な文字になる。これ分かりにくい。タイムリープのイメージ具現化場面は悪くないと思う。特に最初の海の大波っぽいものや、野生馬が駈けたりする部分は新鮮に感じた。
ポスターなどの宣材で使われている真琴が左斜め上へジャンプしているカットの反復は面白く、特に、功介とボランティア部の後輩の仲を取り持とうとするシーケンスの、たたみかけは良かったと思う。しかし、私には、千昭の作劇はかなり胡散臭く、これはそういうもんだとしても、魔女おばさん芳山和子のキャラクターは、本作単体で云うと、かなり気持ち悪いと思った。上手くいかなければ、やりなおせば、なんてアドバイスを平然とのたまうときの顔が気持ち悪い。トーハクから苦情が来てもおかしくない、というレベルに感じられた(ちょっと大げさ)。
さて、ラスト近く、真琴が走るのを、真横から撮ったアングルのカットで、おかしなフレーミングの(フレームアウト、フレームインする)カットがある。さらに、夕景の川べりで、真琴が千昭をフレームから追い出す演出があり、なぜか、終盤になって、フレームとオフスクリーンを強烈に意識させる。確かに考えてみると、全体に真琴が転がってタイムリープする部分は、オフスクリーンがよく分からないカットになっていたのだが、このようなオフスクリーンをもっと意識させる演出を前半から頻出させていても面白かっただろう。
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