[コメント] X―MEN ファイナル ディシジョン(2006/米=英)
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気に入らないところがたくさんある。まず、レギュラーキャラの使い捨て的な、軽い扱い。
次に、ラスト。 大団円っぽく終わったが、 人間「ミュータントを、人間に変えよう」→マグニートーたち「そんなことは許さない。戦争だ」→Xメン「人間を守るためにマグニートーを倒そう」→なぜか平和に 全然何も解決してないだろう…。 人間たちがミュータントに助けられて考えを変えた!ってことなのだろうが、それだけの理由じゃ弱すぎる。
一番気に入らないところは、マグニートーにためらいもなくキュアを打つシーン。 映画全体で「ミュータントは病気じゃない」とか、「生活する上で、やはり人間として生きるべきか」というテーマを扱っていて、そのキーアイテムがキュアである。 そのような「使うべきか否か」という要素を孕んだ重要アイテムを、アクションシーンの「ちょっとした機転で大勝利」に軽く使用しないでほしい。 使うこと自体はアイデアとしてアリだと思うが、お約束とはいえ「こんなことはしたくないが、使うしかない…!」というシーンが必要ではないのか。 だいたい、「ミュータントとして生きる権利を他人が奪っていいのか、許せない!」というマグニートーの行動動機に対して、「ミュータントとして生きる権利を主人公が奪う」って展開もどうなんだ。結局力でねじ伏せているだけじゃないか。
脚本が雑すぎる印象を受けた。
映像は風景などが特に美しかったけど、このシリーズにはマッチしていない気がした 。1,2の「基地(学園)から敵のいる場所へ乗り込む+ほどほどに社会情勢の描写のあり」という箱庭的にシンプルな作りが洗練されていてよかったのに、今作では美しい風景描写がたくさんあるせいで、世界に妙な広がりがあって、アンバランスになっている。
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