[コメント] 犬神家の一族(2006/日)
話は極めて理解しやすくなったユーザーフレンドリーな犬神家
*イメージとしての76年版のネタばれあり
見たら76年版から恐ろしくテンションが落ちた物に感じたのだが家に帰ってきて旧作と比べたら殆ど変わっていないというのに驚いた。これは76年ごろに超美味いと思っていた近所のブロイヤーの鳥を今食ったら「…こんなもんだったか?」というものに近いのだろうか。ついでに子供時代に生活していた街に来て見たら全体的にしょぼくれて小さく見えるという甘酸っぱい思い出のあれだろうか。
ところが何も変わらない、と言ったものの音楽は明らかに違う。やはり大野さんは偉大だ、とも思ったが当時の大野サウンドと音響は絶妙に画面とマッチしていた様に感じる。ぐずぐずに詰まった狭い室内で録音された76年の音響は部屋の狭さ、舞台の狭さをよく表していた。逆に今のデジタル音場は透明感がありすぎて自然(広がり)すぎるのだ。
そういうわけで多く指摘されている一瞬一瞬のカットの鋭さが消えたという編集の違いがあるとしても俺は音響の違いもそこに付け加えたい。
結論としては鳥は変わっていないかもしれんけど塩が違う、って事か。先代の親父の味が懐かしい(一緒だって)。
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