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[コメント] ア・フュー・グッドメン(1992/米)

"海軍"という独特なルールの横行する狭い世界を舞台に展開する硬派なリーガル作品。加えて贅沢なハリウッドスター競演で、彼等の演技を観ているだけで大満足。クルーズムーアニコルソンに加えベーコンサザーランドウォルシュまで出ている豪華さ!満足しないわけがない。
TOBBY

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もともと人気舞台の映像化で、主演のクルーズは年齢より若く見えるので本作主演時は頬も赤く高校生のようで弁護士という設定には微妙ではある。しかし役柄の、正義感、一途な真面目さ、これぞアメリカンという(野球好きetc)いう雰囲気は本来のクルーズの持ち味なので、ごく自然に醸し出せている。こんなに林檎の丸齧りを嫌味なく爽やかに出来るのは彼しかいまい(ブラッド・ピットあたりならポーズが鼻につくはず)。

しかしそんなクルーズニコルソンの登場で一気に場をさらわれてしまう。凄いのはトータルでニコルソンの出演シーンは非常に短い。 にも関わらず登場シーンはすべて彼の独壇場。今回の役柄のキャラクターが特異なだけに嬉々としてエネルギッシュに怪演しているが、登場シーンの迫力にはスクリーンの中のクルーズさえも傍で気迫に呑まれているのが見て取れてしまうほど。 終盤の法廷での自分の狂気に気付かぬニコルソンの哀れな切れ演技は名演技。ボルテージも一気に上がるので必見。

紅一点で華を添えるムーアは凛々しい美貌を披露し、硬派な作風に似合っていて弱気なクルーズにバランスの良い相棒に映るが、後半、単なる脇役に追いやられてしまうのが非常に残念。

法廷での論じる相手を入れ替えての役者たちの演技合戦も見応えがあり、トータルで長時間の作品ではあるが一気に観られてしまう。 いつも冷酷な役柄の印象の多いウォルシュが本作ではヒューマンな役を演じているのも珍しい。 最終的に理由はどうあれ"殺人"が絡んでいるので観賞後に爽快な気分にならないのはちょっと微妙ではあるが。

前述したようにスターキャストだが、さらに脇にブレーク前のノア・ワイリーキューバ・グッティング・Jrまでも出演している。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)HILO[*] ゑぎ

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