[コメント] それでもボクはやってない(2007/日)
映画としては飛び抜けていないはず(いやしっかりはしているのだが)なのに、何故にここまでに高評価を受けるのか。やはり日本の現状との対比あってこそなのだろう。
捜査する側、裁判する側の問題点はこの映画の問題提起を超えることを言うこともないのでコメントもない。
ただ、逆に思うことは、マスコミの報道や警察の発表、裁判の判決文など百編読んだって、真実はわからないということ。世の中には、裁かれるべきなのに逃れる人間も冤罪もあるだろう、そして裁かれるべく有罪になる人間も多数いるだろう。統計的にはそうなのだが、個々の事件がどうかなんてことは、第三者には分からない。分かるはずはない。でも、世の中分かったと思って発言する外野の多いこと。
いや、限られた情報から想像し、素人判断して近しい者と日常会話する位のことは私だってする。でも、それ以上の世界で断定的なことを言うのはいつだって危険が伴うのだと。統計的には冤罪の数、犯罪の数を推定することはできるだろうが、個々の事件を理解するというのは、専門家が寄ってたかって考えたって簡単なことではないのだと。
なぜだか近年、世間の事件や犯罪について第三者も声をあげるのが正義だとでもいわんばかりの動きを特にネット上で感じるのであるが、どこまで正確な事実認定の上で意見を言っているのだと言いたくなるような言説が目立つ。正直、気持ち悪い。
(裁判員制度を導入して改革ですっていうのは何か違うというか税金の無駄遣いやめてほしいけどそれはそれとして)
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