[コメント] 秒速5センチメートル(2007/日)
感傷的な光線の美しさ。バーニー・フュークスがシンナーで絵具をふき取ってできた滲んだ光彩の発明のようなデジタル絵画が生み出した人類の到達点のような凄さを感じた(新海作品は初めて)。
しかしキャラの絵は酷いなと思ったら、あののっぺら感は誰もが自己投影できるエロゲー的依り代の役割なのだ、というペンクロフさんのレビューに納得。エロゲーで仕方なく男子キャラを描くときに前髪で男子キャラの顔を隠すというあれかぁ。
物語でいうと、「いくらでもああならないようにできるだろう、現実問題」なのだが、こういう自己憐憫に閉塞していく人間関係って、本当の現実にこそありふれてそうだ。その現実感を実はフィクションが描けないということで。
しかし本当に絵が美しい。これを自分で描けちゃうんだもん、これは自分に惚れるよ(悪口でなく)。
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