[コメント] 愛なき女(1952/メキシコ)
ブニュエル曰く「私が製作したもののなかで最悪のものだ」。しかし面白い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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アンドレ・カイヤット監督作品『ピエールとジャン』(43年 日本未公開)の「映画のシーンを一つずつほとんどなぞっていったのだ」(「公開禁止令」フィルムアート社)というブニュエル本人のとんでもない告白が残された作品。
林業技師の遺言に込められた複雑な悪意も、全てを失って勁くなる女も、ブニュエルらしい主題だなあと観てしまった。エロティズムが息子の顔に刻印されているのも残酷。母が女の性を表明して息子たちが全てを理解するラストはとても鮮やかだった。
とはいうものの、評価はやはり原作者とカイヤットに与えられるべき作品なのだろう。本邦でカイヤット作品を観る機会は訪れるのだろうか。
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