[コメント] ブラッド・ダイヤモンド(2006/米)
巨大なダイヤモンドを巡る3人の同心円。利用し、利用されながら、物語は加速し、同心円は小さくなっていく。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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『デイパーテッド』のディカプリオは「このままとっつあん坊やになってしまうのか?!」と 危ぶまれたが、本作では不精ひげも、童顔のフォローとしての道具には見えなくなっている。 野性味をものとし、時として諦めに似た笑顔を見せている。
密売人アーチャー、偶然掘り起こしたソロモン、ジャーナリストのマディー。
それぞれが自分の望みに近づいていくなかで、芽生えてくる他者への友情と尊敬、親愛。
それは、自分が生き抜くために封印してきた感情。
運のよさにとどまらない、優れた生存能力と頭脳で危険な日々を生き抜いてきたアーチャー。 荒んでいた彼の心も、奪還した少年兵達を受け入れている男に出会う頃には封印が解かれ始めていた。
美しくディスプレイされたダイヤモンドの宝飾品を眺めるソロモン。
言い尽くせない思いを心に秘めた彼は、誇り高く、気品に満ちていた。
残虐な争いはダイヤモンドにとどまらないが、「真実を知る事」こそが 一人でも救えるチケットなのだ。
ダイヤモンドをソロモンから奪おうとする男に少年兵として洗脳されたソロモンの息子。
映画では私が最も怖れていた結末にならなかったのが救いだったが、未だ20万人の少年兵がいることに心が痛む。
私が怖れていた結末は、おそらく日常茶飯事なのだ。
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