広い旧家にただ一人残された待子が悲しい。いや永作博美の演技は上手いんだろうけど、永作はどうでもいい、待子が悲しい。周りの事を理解出来ない待子が悲しいのではなく、彼女を理解しようとしない周りの中に置かれ、挙句取り残された待子が悲しいのだ。これはシベリヤの凍土に一人放置されたに等しい。

妹の覚醒の狼烟は「やっぱりお姉ぇちゃんは最高に面白いよ」じゃないな。「お姉ぇちゃん、…そんなんじゃ駄目だよ、それじゃ詰まんないよ、ね、お姉ぇちゃん、… お姉ちゃん！」だろう。