[コメント] サッド ヴァケイション(2007/日)
人物造形が単純すぎて驚いた。物語は青山作品にしては、分かりすぎる。サッドな感じが、一回りして、そうでもなくなっているのは、さすが。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まずは、まあ、人物造形ですよ。どうして、こんなに単純なのか。。人の良いお父さんを描こうとして、人の良さだけを描いていたら、浅くなるというか、人の良さ、が際立たない。優しい部分を描くには、その人物の弱み、どうしようもなさまで、描いておいて、それでもやはり、全体として優しい人物なのだ、と思わせるくらいでないと。 オダギリジョーが、ツンデレの男をやってましたけど、ツンデレしている部分しか描けていないとか。 アバズレで冷徹なお母さんから、アバズレで冷徹な部分しかでてこないとか。 どの人物にたいしても違和感がありました。人の多面性が見えてこないからでしょう。
物語の流れは、分かりやすいです。何が起こっているかを追うことが出来ます。前々作の『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』は、観ましたけども、まったく分かりませんでしたもん。分かることが良いこととは、思いませんが、映画の中で起きている「事象」くらいは、観ていて分かりたいです。起きていることの「意味」以前の問題として。
これは、復讐の悲しい話なんですけども、復讐の仕方とかは、好みでした。致命的になる復讐とは、こういう方法なのでしょう。それから、同じ境遇にあって、これから復讐しようとしている人と、復讐を現在進行している人が、復讐について話す描写がヒリヒリとしていて、良かったと思います。
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