得体が知れず、突然襲いかかってくる。交渉の余地もなければ逃げることも出来ない。こう考えてみるとスピルバーグの『激突』と似たものを感じるが、この映画もまた「恐怖そのもの」を見事に描いている。舞台が逃げ場のない宇宙空間と言うことも閉塞感を加速している。

ホラーだとかＳＦだとかのスタイルや枠組みを超えた恐怖を与えてくれる傑作中の傑作だと思う。最後に「結局アイツは何だったの？」という終わり方も見事。