[コメント] ランボー 最後の戦場(2008/米=独)
「いいですか、人が撃たれたら血は流れるものなんです」
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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村上春樹「スプートニクの恋人」で無駄に印象に残ったまま、放置していた言葉が、湧き上がってくる。この小説が言いたいことは、別のことかもしれないけど。
肉を撃つ覚悟、肉を切る覚悟を決めたスタローンは、血が飛び散る恐ろしさまでも描写する。血が流れる映像を避けなければならない映画の事情も分かる。死がまぎれもない死として描写されないでいる勿体無さを差し引いても、まだ映画が残酷さを避ける価値は大きい。だからこそ、ランボーがこういう描写を厭わないというならば、賞賛しなければと思う。
加えて、現実の戦争(先進国がしかける戦争)は、殺す側と殺される側の距離が離れる方に向かっている。だって、殺す側は、殺したことを実感したくないですもんね。血は流れていたとしても。今世紀にこれをやる意味は、ランボー・シリーズがゾンビの如く復活した意味は、たぶんあった。
あの描写がすべてを物語っている。誰かの生命が踏みにじられるのであれば、理性的な善悪は吹き飛ぶ。「That's Your Call」……ランボー先生、戦争は恐いことです。
最後の最後、ランボーは帰郷します。ランボーは、なんかこう、旧時代の悪しきものをすべて背負って、未来は若者に託していくかと、思いきや、そうでもなかった。もう一回、その汚れた手で、人として生きるつもりなのか!!このラストは、よく分かんないから、脳内の放置ボックスに放り込んでおくか。。。
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