[コメント] 落下の王国(2006/インド=米=英)
ギリアム的でありバートン的でもあるが、映像的幸福さという点では両者を超えているのではないか。
観る者の目を釘付けにする魅力あるオープニング、そしてサイレント映画の珠玉シーンを繋いだエンディングの贅沢さ。
与太話パートに目新しさはさほど感じないが、異様なほどにクリアで鮮やかな映像群が目に眩しい。
何より病院パートの楽しさ。少女カティンカ・ウンタルーは奇蹟的とも云えるほど愛らしく、あくびを噛み殺す表情なんて、あれがもし演技だとしたら神懸かっている。
パートパートは実にすばらしいのだが、全編通して一本通したグル―ヴ感に欠けるように思う。青年リー・ペイスが抱えている苦悩に、いま一つ切実さを感じられないからかもしれない。
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