[コメント] おろち(2008/日)
ホラーという感覚はあまりなく、悲劇と割り切ってみた方が良いかと思う。ストーリー上の引っ掛かりがないわけではないが、それが作品全体の印象を悪くしていることはない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
本作の内容だと「美人姉妹のしばきあい」が売りになるわけだが、その期待にはしっかりと応えている。ある程度カットでごまかせるのではと思うが、それはそれは「吹き替え」なく、まさに体当たり。見応えのあるシーンになっている。
ストーリだが、原作では18歳で「病気」が発症するという設定を、29歳といういろいろと微妙な年代にすることで受け入れやすくなったというか、よりインパクトを持つ設定になったと言えよう。周りの女性でもこの年代は、いろいろと大変というか気にする人が多いようでそういう意味でもこの姉妹に共感できる部分も多いのではないかと思う。
冒頭に書いたが、気になる部分もなくはない。明らかに酩酊状態の一草(木村佳乃)が車を運転するシーン(道徳的・法的にどうかということではなく、単純に運転が可能かという視点です)や、最初に「どれだけ彷徨い歩いたか」と言う台詞があるのに、その車におろち(谷村美月)がワープしてしまうことや、医者である西条(嶋田久作)がいくら理沙(中越典子)の口添えがあるとはいえ、チェックもせずに輸血を行ってしまうというこれらのシーンは、ちょっとどうなのかなと思う。もちろん、そうしないと話が進まないわけで仕方がないのだが、もう少し説得力のある流れがあっても良かったのではと思う。
とは言え、二世代に渡っての愛憎劇というか執念の結実は見応えあるものであった。
(2008.09.23 MOVIX本牧)
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。