[コメント] エルム街の悪夢3 惨劇の館(1987/米)
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大好評を博した1作目に準じ、2作目が作られたのだが、これが見事にこけた。同じものを小手先の違いで見せようとするのはホラーの常套手段なんだが、『13日の金曜日』と同じやり方じゃ駄目だってことが分かった。
それで3作目となる本作は思い切って視点を変えている。
要するに怖がらせようと言う努力を放棄し、いかにフレディを格好良く見せるかに特化した訳だ。それが成功したかどうかと言う点に本作の全てがかかるのだろうけど、私はそれは成功だと思う。フレディの変化は兎に角笑える。
蛇のような姿をするフレディ。テレビの中から現れるフレディ(これって『ビデオドローム』のパクリか?)。マリオネット使いになるフレディ。両手の爪を注射器に変えて襲ってくるフレディ。それと骨となった本体が襲いかかってくるフレディ。見せ付けてくれるよ。
それらの演出はホラーのくせに全然怖くないけど、逆にその手作り風特撮の精神は買おう。クレイアニメーションで動く骸骨が人間と戦うのは『アルゴ探検隊の冒険』を思わせて良し。
本作は1作目の主役ヘザー=ランゲンカンプが再び舞い戻って来たが、これが彼女との決別の話となった。今まで1作目の影響の元にあったフレディが、新しく変化するための必要な措置だったのかも知れない。
ホラーとしては評価されることの少ない本作だけど、特撮として見るんだったらかなり楽しい。
尚、本作のキャストにパトリシア=アークェットやローレン=フィッシュバーン(キャスティングにはラリー=フィッシュバーン)がいるし、脚本にフランク=ダラボンが関わっているのは驚き。今から考えるととてつもなく豪華な作品なんだな。
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