[コメント] エルム街の悪夢5 ザ・ドリームチャイルド(1989/米)
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『エルム街の悪夢』のシリーズ第5弾。
今回のフレディは寝ているとき以外にも現れるという、シリーズの観点からするとかなり掟破りの展開だが、その理由がアリスの体内に宿った胎児の夢を利用しているからというアイデアは悪くはない。
しかし話の構成力とテンポが悪いせいか、ストーリー展開と映像の整合性が追い着いてない気がする。特にフレディが胎児の夢を利用して現れているのをわかってからも、映像的に現実世界でもフレディに襲われるという恐怖感で盛り上がるシーンがないのは頂けないというか非常に残念。
またフレディを退治するのにフレディの母親の力を使うのも、シリーズ3作目でフレディの母親の亡霊とおぼしき存在にヒントとなるアドバイスをもらう似たような展開があっただけに、もう少しひねりが欲しいところ。
リサ・ウィルコックス演じる主人公のアリスもヒロインとしての魅力は増しているのだが、前作のような殺された仲間の力を使ってフレディと戦うドリーム・マスターのキャラではなくなったためか、かっこよさに少し欠けてしまった。
ラストに夢の中の世界で自分の子供をフレディの手から離すところが展開的にはいいシーンだっただけに、アリスには最後まで自分のお腹の中の胎児である子供をフレディから守るために戦って欲しかった。
フレディの殺しのシーンは前作ほどのインパクトがなくなってしまったが、VFXを施した殺害シーンはそこそこ楽しめる。これが唯一の救いか。
シリーズの体裁を無視したストーリー構成の分、他の作品より多少劣るが、同様にシリーズの体裁を無視して作った2作目と比べたら大分出来はいい方だと思う。
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