[コメント] ララピポ(2008/日)
サイテーさがサイテーさとして昇華する映画。演出は戯画的だが、最も奇抜な、村上知子演じるキャラでさえも、普通に存在し得るような卑近さを有しているリアル。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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風俗スカウトマン(成宮寛貴)はトラックに激突し、デブロリ女(村上知子)は隠し撮りAVの為に連れ込んだ男に首を絞められ、その男(皆川猿時)もまた路上に身を横たえて死に体、暗い淫乱熟女(濱田マリ)は夫を火事の中に置き去りに。これら死に直面した面子は皆、きっちり復活している。そのことによる、ただ生きてあることの実感という、最低レベルであるが故に確かな幸福。デブロリ女に送られてきたファンレターの、歪み屈折しつつも真摯な内容と、それを平然と捨ててしまう彼女。この、最低さの中に在る、感動とコミュニケーションとディスコミュニケーションと断絶。成宮が松葉杖を突きながらも相変わらず道往く女に声をかけるどうしようもなさと、そこに漂う、妙に突き抜けた爽やかな空気。
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