[コメント] 見えざる敵(1912/米)
ギッシュ姉妹の可憐さがサスペンスムードと相まって効果的なバランスを見せたSO-SOサイレントムービー
ギッシュ姉妹のヘアーが陽光に輝いてフレアするカットは映画のフォトジェニックな一面を大いに誇示する感動的な立ち現れである。またしても、グリフィスのドメスティックバイオレンス的な一面が、いたいけな少女たちの極限状態というシーンを提出して、その興を否が応にも盛り上げイデオロギー臭が嫌らしい向きもなくはないが、マゾヒスティックな表現としてのギッシュ姉妹の立ち居ぶるまいはここでも稀有な結晶となって素晴らしい。また、サスペンスというテリングテクニックに深化を見せたのも、映画史に貢献した功績を見て評価したい。グリフィスが加速していくまさに助走期にある佳作である。
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