[コメント] フィッシュストーリー(2009/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
父親を濱田 岳でなく大森南朋に見せるようなフェイクを使っていたように思ったが。何れにしてもカセットテープでしか「フィッシュストーリー」の物語を知らない濱田 岳 → 森山未來 → 多部未華子のラインと、逆鱗 → 大森南朋 → 大森南朋のラインには繋がりが無く、前者を繋ぐキーワードである「正義の味方」が何処から出て来たのか不明だ。石丸謙二郎の予言者ラインも前者にしか絡んでいない(最後にCD屋に来てはいるが)。CD屋の大森南朋が言う「5人の英雄が世界を救う」という予言は子供の事に逆鱗のメンバーと共に視た「ゴレンジャー」から発しているが、その正義は別に「フィッシュストーリー」と繋がらない。
逆鱗のメンバーの中が「正義」をキーワードに繋がっていない限り、その核心に「フィッシュストーリー」が影響を与えたという事でない限り、映画の筋が通らない。
この映画は大森南朋が決め手になっている。他の役者もいい演技は沢山あるが、大森の魅力が傑出している(その実数値は『ハゲタカ』を優に上回る)。また多部未華子の危ういヘタウマ領域を寄り切るフェリーでのヘタレっ泣きぶりは注目に値した。
「音楽が世界中の人に影響を与え、それによって世界が変革する」というのではなく(最近でも「グータララでスーダララ」な映画がそんな事を言っていたが)、「或る音楽を聴いた個人が変わり、それが(時には偶然の助けも借り乍ら)個人間の連鎖を伝えて行く」という世界観が佳かった。しかし…、俺は音楽はよく分からないが、エンドロールの歌でビートルズメンバーの名を呼ぶのはどうかと思う。ビートルズでいいのか?
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