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[コメント] ツィゴイネルワイゼン(1980/日)

最も好きな邦画の一つ。妖しく美しくワケノワカラン加減が最高!
ペペロンチーノ

数年ぶりに映画館で観た。(ビデオ等で何度も観ているのだが)

Deep SEIJUN なる渋谷での企画。 初めて観たのは大学生の頃、旧「文芸座」。とてもショックだった。 センセーショナルと言った方がいいかもしれない。

それまで映画やドラマというものは、人物の位置関係が明確で、話の流れが明確で、その中で観客が何を感じ取るか・・・という物だと思っていた。まだ若かったのだ。

だが、この映画はどうだ。幻想的、現世と来世の狭間、夢うつつ、まあ、いろんな言い方ができるかもしれないが、とにかく一見ワカラナイ(実は分かり易いのだが)、一見意味不明(実はいろんな意味がありそうなのだが)のだ。

ただ、若かりし頃でもひとつだけ気付いた事があった。 鈴木清順は意図しているのだ。 下手だからつなぎや位置関係が不明になっているわけではない。 何をどう撮ってどうつないだらどう見えるか・・・すべて計算ずくでワケワカラナクしているのである。

最近時々思う。 意図していないのに撮れてしまった、あるいは意図どおりに撮れていない、そんなシーンのある映画が多く見受けられる。 「本当は監督はこういう風に表現したかったんだろうな」 そう思う度、鈴木清順は偉大だと思う。

(評価:★5)

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