序盤からダルイ。登場人物が多いのだが、描写が適当すぎる。人物のそれぞれの企みが絡み合うのは良いのだが、人物描写が曖昧なため誰が何をしたいのか目的意識が全く感じられない。人物関係が複雑に絡み合うサスペンスは好きなのだが、この映画の場合は脚本や設定が緻密に練られている上で複雑なのではなく、ただごちゃごちゃしているだけにすぎない。よくわからないまま適当に話は進んでいき、派手な爆発シーンだけが気を引く。

　後半に行くと、序盤の話の流れはほとんど失われてる。麻薬カルテルの話なんて別にどうでも良くなってるし、要はハリソン・フォードが頑張ってアメリカの栄誉ある兵士達を救出したいだけなんだろうが。ウィレアム・デフォーの突然の協力ぶりも何だか・・・というか、デフォーにこんな役はやってほしくないです。最後のヘリコプターからの救出劇は一応盛り上がりはするものの、話自体は完全に目的を失っているので問題外です。ラストの法廷シーンにしてもウンザリだ。途中からその流れは見えたけど、回りくどい手法でアメリカの正義を表現してるだけだ。

　というか、見ていてずっと思っていたのだが、どこに危機が存在してたんでしょうかねぇ。それすらわかりません。