観る前から分かってはいたけどね。人の良さそうな堺雅人を中心に、南極を舞台にゆるーい物語が展開されるんだろうなぁってね。だって、限られた人数で、限られた空間で、例えば人間関係で修復不可能なくらいの事件が起こったりしたら、それはもうシャレじゃ済まなくなるし、観ている方も救いようのない気持ちになっちゃうもんね。この手の映画なら、あれくらいユルくて丁度良いのかも。

ラーメンのエピソードなんかも、全然生きてないんだよね。ああいう話は、普段めちゃめちゃ粗食に耐えてる人が、もう本当に久し振りに暖かい食べ物にありついた、そう、「たかが」ラーメンに、涙を流すくらいに感激したって設定じゃなきゃ、観る方度も感激しないよ。だって下手すりゃ、日本にいるよりいい物食べてんだもん。「今まで見た中で一番凄いオーロラ」を放っておいてまで、感激するような事でもない。

ウイルスも住めないくらいの酷寒の地というのがこの映画の売りだけど、逆に、小動物くらいいた方が話が膨らんだかな、とも思ったりして。