はじけっぷりがもうちょっとかなとか、もう少しこなれた方がいいかなという気もするし、ゆきとどいた丁寧な演出に助けられた観もあるが、小西真奈美が今後、女優として大化けするかどうか、少なくともその岐路の一歩手前にはたどり着いたといってもいいのではないか。

特に最後のシーンで、のりをちぎりながら泣いてしまうシーンは、演出もいいが彼女の演技も秀逸だと思う。

これはこれで、彼女の今の魅力を十分に汲み尽くしているし、この先が仮になかったとしても、これだけでも十分ということはできる。

しかし、願わくば将来、これが彼女のキラ星のごとき経歴の中の、ホンの駆け出しの時の一本とならんことを。

採点は、ちょっと甘めの４点としてもいいが、今後の小西真奈美に期待してこそ、の３点。