[コメント] マイマイ新子と千年の魔法(2009/日)
子供の目から見た世界にこだわった傑作。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
子供の目から見た世界は千年の魔法に掛かっているかの如く、まぶしい。その心は金魚の死に対してさえ激しく揺さぶられる。
そんな子供たちに突如突きつけられる、先生の結婚の真実、タツヨシの父親の真実、きれい事だけでは済まされない世の中のできごと。
とてもではないがこの子共たちは乗り越えられない、どうするのかとハラハラした先に、見せられる新子の見せた行動と結論にこそこの作品を傑作たらしめている要因がある。
「みんな、いい人たちだっちゃ」
すべて、新子がラスト近くに発したこの言葉に集約されている。何気ない一言。しかし、この一言は世の清濁すべてを飲み込み、認め、許したという究極の言葉なのである。そうなんだ。そうなんだよ。涙が自然に流れた。
新子の成長だけでなく、新子に関わったタツヨシや貴伊子の成長をそれとなく、しかしはっきりとわかるように描かれていたところも素晴らしい。
何気ない仕草や一言にハッと気づかされる。そんな作品はもはや、昨今のアニメ映画の中では稀有なものとなってしまった。
そろそろ、脱萌しませんか?
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