[コメント] パレード(2010/日)
「上辺だけの関係でなければ壊れてしまう」という序盤のサトル(林遣都)の台詞が全てを表している。清清しいまでに互いに対して無関心な関係性。そこに1つ前提条件が加わるだけで、その世界は崩壊するのである。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ラストの事件後、車の中でサトルは直輝(藤原竜也)に「みんな知っているんじゃないか」と語る。そこで直輝は自分が他のルームメイトに抱いている「無関心」と他のルームメイトが互いに対して抱いている「無関心」の質に違いがあるのではないかと疑ってしまった。
知ろうともしないという無関心と、知っていても気にしない無関心は質が違う。自分の行為を知っていると思われるのになお「どーでもいいよ」とばかりに「あんたも伊豆行くよね?(泣いてんじゃねぇよ、空気読めよ)」と能面のような顔をした未来(香里奈)に直輝が問いかけられるラストシーンは、背筋の凍る思いがした。
(2010.03.06 シネチッタ)
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