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[コメント] わが生涯のかがやける日(1948/日)

戦前の理想叶わず急転の民主化にも振り落され、エセ民主主義にかこつけて成り上がったヤクザの支配下に甘んじる男と女に仮託して、正しい民主主義のありかたを謳うという理想には敬服するが、いかんせん大衆を巻き込むべく共感装置としてのメロドラマがずさん。
ぽんしゅう

崇高な理想宣言を目指して、やる気満々で作り込んだ森雅之滝沢修山口淑子宇野重吉が熱演する、いかにもな“なりきり芝居”が、ご都合主義な展開で血肉化されずに上滑りする残念な結果に。

一本気な善人役が多い加藤嘉だが今回はめずらしく悪役で、そのセリフひと言ひと言に持ち味の“一本気”さが滲んで不気味な凄味がある。まだ殿山泰司には毛がある。

(評価:★3)

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