[コメント] のだめカンタービレ 最終楽章 後編(2010/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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たかがテレビドラマの映画化作。と言う認識を改めるほどで、はっきり言って驚くべき楽しさだった『前編』の続編だというので、勇んで観に行った訳だが…
…あれ?こんなもん?
原作のマンガの方はここまで読んでいないのでよく分からないところはある。しかし物語自体がドラマ部分に力を入れ、その分やや重めになっており、それで笑いの要素もかなり後退しているのは確かなのだが、こんなにメリハリが無い作品なんだろうか?
滑っているとまでは言わないまでも、ギャグ部分や会話のキャッチボールがスムーズにいってないし、売りであるコンサートの様子もぐっと来るところが無く、さらりと流されるだけ。
正直観ている間、前編が私の中であんなに盛り上がったのが勘違いだったのだろうか?と思えたほどだった。正直前後編でギャップがありすぎ。
その理由が分かったのは最後の最後のスタッフロールを観て。
なんだ。監督が違うのか。テレビシリーズを通して演出した武内英樹が総監督という立場になり、その代わり、こちらもテレビドラマの演出を続けてきた川村泰祐が監督してる。監督の違いが出来の違いになって出てしまったのか。
武内監督も『前編』が劇場初監督のはずだが、必要とあらばキャラをかなりエキセントリックに、ふんだんに意外性のあるアイテムを画面のあちこちに配して目一杯ギャグを楽しませ、コンサートの部分は徹底して集中させるように作っていたのに対し、川村監督による本作は、極めて平板な印象を持たせる。そつなく脚本を映像化した。と言った感じで後一歩ぐっとくる感じが持てない。
これこそまさしくテレビサイズの映画化作。もし前編がこの出来だったら、到底後編を劇場に観に行こうとは思わなかっただろうな。
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