それまでの人生、ゴミのように扱われてきたであろうプレシャスは、「一番好きな色は黄色」と言い、かわいい花柄のパジャマを着て眠り、代替学校の手続には、きっと最高のおしゃれをしてるんだろうなという格好で赴いていた。

その存在自体が呪縛のような母親を盲信するような愚かさもないし、レイン女史の真心の言葉をきっちりと受け取れている。

絶望的状況で絶望していないそんな彼女を、そりゃ応援するわさ。

それにしても、レイン役のポーラ・パットンは美しかったなあ。

目を背け、耳を塞いだ次の瞬間には、もうぱっと食いつかずにいられないような、おぞましさと力強さに溢れた映画だと思いました。

2010年７月27日　フォーラム福島