[コメント] RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語(2010/日)
過剰な芝居を必要としない物語で、出雲平野をひた走る一畑電車をあらゆるアングルで捕える映像も十分に叙情的だが、心地よい幸福感以上のものはハナから描こうとしていない。
同じところを往復するだけなんだから基本的に単調な仕事だと思う。だがコンディションは毎日違うし、乗せるお客も変わるのでこんなに面白い仕事はない、と考えることこそ、仕事にロマンを見出すということだろう。でもって、それって≪上場企業の経営企画室長≫という仕事にもまったく同じことが言えると思う。彼の場合は、今までと全く違う環境に飛び込むというチャレンジ精神が素晴らしいのだけれど、個人的に、今いる場所を否定することから始まるロマン、というものがあまり好きじゃない。一方で、私にとって日常的に観るものである≪映画≫に求めるものは、そこそこのレベルである、てな面もあり、そういう意味ではそれなりの基準は満たしているかなと。物凄く高いレベルを目指しているわけではないこういう映画ばっかりになってしまったら困るけど、もう少しこういう映画があってもいいのかなと思った。
80/100(10/11/28見)
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