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[コメント] キャタピラー(2010/日)
- 投票数順 (1/1) -

★3この映画で一番考えさせられるのは、綺麗事の嫌いな若松孝二が復活した“今”という時代について。映画としては視点がブレブレだと思う。 [review] (ペペロンチーノ)[投票(10)]
★3軍国主義日本の夫婦と言う役割。日中戦争という侵略戦の位置づけ。それらを「これが戦争だ」という惹句で大きくワールドワイドに広げることの欺瞞は、バカがつくほどの正直なクリエイターである若松孝二の心中では認識され得ないのだろうか。 [review] (水那岐)[投票(6)]
★3渾身の力作ではあると思うが、例えば『鬼が来た!』や『血と骨』なんかと比べると決定的に物足りない。夫婦の憎愛が異形化していく過程と、「軍神」という空恐ろしき虚構との化合に今一歩の踏み込みの甘さを感じる。 [review] (緑雨)[投票(5)]
★4この映画は、ある夫婦の濃密な話とも取れるし、こういう夫婦・村組織いわゆる国民ムラを形成してしまった大日本帝国の犯罪話とも取れる。若松孝二の叫び声は執拗で、くどく、ストレートだ。 [review] (セント)[投票(5)]
★2戦争をしたことのない人間には、戦争をした人間を軽蔑し、嫌悪する資格があるという、最低の反戦映画。 [review] (G31)[投票(4)]
★4乱歩的SM世界へ傾倒せず、制度から解き放たれる女性自立映画としても喰い足りなく、多くのテーマは表層で流されるのに、若松は大して拘らず、節目での字幕化されたラジオ戦況放送でリズムを付与し強引に物語を綴じた。そこに、したたかさを感じる。 (けにろん)[投票(3)]
★4「夫」と「芋虫」と「神」、すなわち生活と戦争と国家の素の姿を、ひとりの男に見い出さなければならなくなった女の、混乱と覚悟と悟りの話である。寺島しのぶは、そんな女の心情の起伏をほとんど完璧に演じ、若松孝二はそれをあまさず引き受けている。 [review] (ぽんしゅう)[投票(3)]
★4我慢強い日本人の美徳は心から誇らしいと思います。ただ、その美徳を巧みに利用しようとする権力や輩が存在することもまた事実なんですよね・・・・。 [review] (TM(H19.1加入))[投票(2)]
★4銃後版『赤い天使』として観た。大西信満の手足は芦田伸介の軍医の、例の傘立てみたいなバケツに突っ込まれたのだろう。寺島しのぶのリアリズムは若尾文子の観念的な造形を丁寧に補足している。 [review] (寒山拾得)[投票(1)]
★3メッセージ性は十分ある。何せ、やたらと直接的だからだ。正直、ここまで過去の映像と文字で攻められたら、果たして本当に効果あるのだろうかと心配してしまう。明るさなど微塵もない本編、唯一の安らぎが篠原勝之の存在だ。監督は彼の立ち位置を非常に大事にしているのが見て取れた。彼だけで十分反戦だったはずなのだが。 (tkcrows)[投票(1)]
★3若松孝二初見。ヘタレの私は、まず「若松プロ」のシンボルで腰が抜けた。第一義的に真面目だ。虚構への依存と瓦解、逆転現象の経緯を夫婦関係に投影する描写はそつなく、虚構を探し続ける戦後日本メンタリティの根源を曝す皮肉とも受け取ったが、その真面目さ故にねじこまれた「反戦」への傾斜が作品の均衡を崩す。仮にも乱歩を下敷きにするなら、ガチな反戦はよそでやって、嘲笑と冷笑に満ちた矮小な光景を見せて欲しい。 (DSCH)[投票(1)]
★3元ちとせさんが歌うラストに感動しました。(2011/05/04) [review] (chokobo)[投票(1)]
★3「戦争憎し」という若松監督の思想は良く分かるが、それを作中に「分かりやすく」ぶち込む必要があるかどうかは冷静に考えねばならない。 [review] (Master)[投票(1)]
★4「反戦映画かどうか」なんて、どうでもよくないですか? (ツベルクリン)[投票(1)]
★3単調な日々を単調に描けるという誠実さは評価するものの、何かが省かれているような気がした映画。でも何も省かれていないとしたら、結局それだけのテーマだったのかなーなんて思った。寺島しのぶが好きなので感じたこと…今回は裸になるほどの映画じゃなかったような気もする。 (モロッコ)[投票(1)]
★1私、なんで晴れた休みの日の午前中からこんな映画観たんだろう。作品どうこうというより、申し訳ないけど生理的に好きじゃない。 (あちこ)[投票]
★3日中戦争で四肢を無くした負傷帰還兵の夫は軍神様と祀り上げられ、それに跨り続ける妻。全編ほぼそればっかり。反戦映画のつもりなんだろうけど、ただ単にエログロい。エンディングで流れる元ちとせの歌だけが反戦を歌っている感じがした。 (IN4MATION)[投票]
★3寺島しのぶ、怖いなぁ。あ〜、こわ。 (ぱちーの)[投票]
★3「経済的に切り詰められた」ではなく「これ以上引き伸ばせない」八四分間。事件らしい事件の起こり得ない銃後時間がミクロな人間関係を煮詰め尽くす。壮絶な「介護」の映画である点でベルイマンなりカサヴェテスなりの夫婦映画群と一線を画しつつ、御真影を執拗に追うカメラ運動で画面に不穏な緊張を走らせる。 (3819695)[投票]