[コメント] ノルウェイの森(2010/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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ワタナベ(松山ケンイチ)のまわりは、花に群がるハチのように絶えず女がその蜜を吸いに来る。女達は究極の質問を浴びせ続ける。「私のこと、待っていてくれる?」「私のこと好き?」「私が一生セックスできなくても、私のこと好きでいてくれる?」「私が今なに考えているかわかる?」「私のこと考えてマスタベーションする?」「私と寝てくれる?」「私のこと、覚えていてくれる?」
その言葉に、ワタナベという男は少し戸惑いながらもほとんど必ず、「もちろん。」と答える。必ず彼女達の望みに応える。この許容力。どんなに体重をかけても、どこまでもどこまでも受け止める、まるで低反発ベッドのよう。・・・・・。
次から次に台風のごとくアグレッシブな女性にモテまくり、そして受け止め続けるこのワタナベという役に、松山ケンイチはぴったり。特にこの「もちろん。」と「うん。」という台詞に帯びた色気といったら・・・・く・・小雪め・・・・。ちなみに原作は未読です。村上春樹はやっぱり自分には合わないなと思った。これまでに何度も何度も手にとって読んでみようと冒頭をトライしたけど、やっぱりだめで。(ん?なんかそんなの本編にあった・・)
どうしても違和感があるのが、登場人物達の会話。日本語と言うより英語っぽい。だから新鮮であるのか、そして海外で売れている理由かと邪推。(「もちろん。」「また電話する。」「電話して。」「今話せるかな?」「覚えておいて。私たちはおかしな人達なの。」なんていうのは邦画より洋画でよく聴く気がする)この世界観にハマれるかそうでないかは、そこが好きになれるかどうかなのかなと思う。(2012/10 DVD)
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