[コメント] 現代やくざ 人斬り与太(1972/日)
「一度負け癖のついた犬は、それっきり噛みつくことさえ忘れちまう」 仲間がどれだけ犠牲になろうとも詫びを入れない愚連隊のリーダー文太。まさに破滅型アンチヒーロー。ヤクザ映画というよりも、ジェームズ・キャグニーやエドワード・G・ロビンソンが主演で一世を風靡した、往年のハリウッドギャングスター映画を彷彿させるキャラクター造形と展開だった。
それにしても、安藤昇の配役が泣かせるでないか!!安藤さんと言えば、元・特攻隊や復員兵を集めて愚連隊を結成し、伝説のヤクザ組織・安藤組を作り上げた人。そんな安藤さんに文太を見ながら、「昔の俺に似ている」と言わせちゃう。心憎すぎる!!
その二人よりも圧巻なのは渚まゆみさん。「体を張った演技」とはまさにこういうもの。他にも、剃刀を持ち歩く不気味なムショ仲間三谷昇、文太の相棒小池朝雄、安藤組長の片腕室田日出男&八名信夫等、各キャラの完成度が抜群であります。
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