[コメント] 二十四の瞳(1954/日)
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1953年から1954年にかけ、邦画の名作が次々に登場していった。小津安二郎監督による『東京物語』、黒澤明監督による『七人の侍』、本多猪四郎&円谷英二による『ゴジラ』…まさに邦画黄金期とも言える。その中にあって、「国民映画」とまで呼ばれる名作となったのが本作。邦画を代表する監督の一人、木下恵介監督の代表作。
これは確かテレビで放映したのを母親から「面白いから観なさい」と言われて観た作品だった(ちなみに母は大学の文学部卒)。当時アクション映画以外を観る気がなかったガキだったし、母親の言うことに従うことがなんだか面白くなかったのでテレビ画面を横目で見つつ、漫画か何かを観ていたのだと思うが、意外にもその大部分が記憶に残っている…多分当時の自分が思っていたよりもはるかに面白い映画だったのだろう。記憶だとフィルムが時折暗くなって画面が分からなくなった部分もあったようだが、概ねは明るい高峰秀子の魅力が溢れる作風だったはず。彼女を慕うこども達の表情も活き活きとしていた。素なのか演技なのか判断つかないけど、田舎臭い演技をしっかり演じきった子供もいたし、表情の変化がとても面白い子もいた。特に初めてバスに乗って、そのあまりの速さに呆然とした表情はよく撮れたもんだ。
こども達が卒業してからは割合早足だったし、ちょっと端折った感もあるが、全般を通してほのぼのした良作だ。
そういやこう言った情に訴える作品って、あんまり観ないようになったから、だからずっと覚えていたのかも知れないな。
本作で19歳から49歳までを演じた高峰秀子は以降女の一生ものに多く出演することになる。
個人的に一つ、あんまり画面には出てないんだが、彼女の夫となる人物、えらく個性があるし、どこかでデジャヴュが…え゙?天本英世だったの?
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