[コメント] SP 革命篇(2011/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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日本はアメリカと違い警察官僚であっても銃規制は厳しい。それはテロ相手だろうが軍隊相手だろうが変わらない。 そういう現実を前提としたテロ戦争。 そういう意味では銃に頼らず肉弾戦重視のアクションはリアリティーがある。 ドンパチありきのアメリカとは基本が違う(危機管理という至極当たり前の話はともかく)。 それと空手やキックボクシングのような打撃系格闘技ではなく、 かといって海兵隊やデルタフォースのような軍隊格闘技でもなく、 FBIが訓練で使うカリというフィリピンの格闘技を使うらしい。 手足のコンビネーションではなく肘打ちを多用する武術という意味では実用的だが、 Googleで検索すると棒やナイフ等の武器を使った格闘技らしいので真相は不明。 多分、格闘技の専門家を雇ってないからと推測。
東大生時代からテロを計画、国会議事堂を占拠する為にSPとして警察庁入庁、 目的の為に出世街道まっしぐら、晴れて警察官僚としての地位を確立するとテロ実行、 派閥争いと足の引っ張り合いを優先する日本の政界ではテロには対応出来無い、 そういう現実を見せつけられる内容。
ただし致命的な欠点があった。
クライマックスで香川照之が裏切り、香川照之の派閥メンバーが裏切り、 堤真一が孤立するシナリオで大どんでん返しとなる。
テロ同士が仲間割れをすると成功率はゼロに等しくなる。
海外ドラマの24を見てると分かるが一流のテロは決して裏切らない、 裏切るのは三流以下の安物テロ。
国会議事堂を占拠出来る優秀なテロが簡単に裏切るという行為は矛盾してる。
作品としてのモラルを考えると決着をハッピーエンドとするには逮捕しかないし、 その為の流れとして裏切りというプロットになったのだろうが、 ならば全く別のプロットを考えて自然の流れでの逮捕劇を考えるべきだった。
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