[コメント] アジャストメント(2011/米)
映画そのものとしてはSF大作とは言えず、小品の面持ちだが、かと言って詰まらない訳では決してない。☆3.7点。
今回はディックの短編「調整班 (Adjustment Team)」を、「調整局 (Adjustment Bureau)」に格上げしての単体映画化だが、もともとSF短編小説の物語には大作感は無いものだ。生活の些細なほつれから超常の事態へ抛り込まれ、そこで人間の実存と直面する、そんなテイストがSFの醍醐味だと思いたい。
この作品はそうしたSFの核心から外れていないと思う。観客として楽しませてもらう事だけ望めば今イチ感は拭えないが、人生の意味や偶然の結果などに思いを巡らせている身からすると、この映画は非常に考えさせられる所があった。これだからSFはやめられない。
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蛇足で申し訳ないが、こういう映画は[Drama]や[Mystery]ではあっても[Thriller]ではないのではなかろうか?
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