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[コメント] スタンド・バイ・ミー(1986/米)

やっと会えたね、ゴーディ、テディ、バーン、そしてクリス
ミュージカラー★梨音令嬢

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







別に私はこれを見て昔を思い出した訳じゃない。正直、私は子供の頃、冒険なんてしない子供だった。まるで漫画でよく見かける都会の温室育ちの子供のように、汚れる事は大嫌いだったし、疲れる事も嫌、ちゃんとした布団じゃないと眠れない、守られた室内にいないと落ち着かなかった。危険なんて大嫌いだった。だからこそだ。だからこそ私は泣いた。今現在、私はずっと守られた室内で生活できる。むしろ、そこから出られない。出席日数が気になる、単位が気になる、やらなければならない事がある…。それらを気にしなくていい子供の頃はとっくに過ぎ去った。何故、私はその時、楽しい時間を共有できる大事な仲間達と共に冒険をしなかったのだろう?考えてみれば、そんなチャンスは幾度もあったように思える。しかし、子供の頃は判らなかった。子供の頃良かったのだから、それで良かったのかもしれない。しかし、私はそういう行き場のない後悔と、誰の心にもイメージのあるノスタルジックな“思い出”とに打ちのめされ、涙が流れた。……そう、彼らは、私が最も出会いたかった“思い出”であり“友達”だった。子供の頃に出会う“筈”だったもの達だったのだ。無論、その“再会”にも涙が出た。

そして…。私を泣かせたもう1つの理由。リバー・フェニックスだ。私は最も会いたかった彼にも出会えた。クリスはまるでリバーだった。子供とは思えない大人びた表情、かと思えば、泣きだす時のあの弱さ。あの子供達の中で、彼だけが何かが違うという事はすぐに判った。あの表情が演技だけとは思えない。きっと彼自身の内面からくるものなのだろう……と勝手に思った(笑)。また涙が出た。本当に瑞々しく輝くリバーが眩しくて、どうしようもなく泣けてきた。私は本当に彼が好きだ。再確認させられた。

もしかしたら、(リバー関係なく)クリスのような友達に出会えたかもしれないのに…。ああ、惜しい事をした。…と思うと、また涙が出るからやめよう。今が不満な訳じゃない。夢に向かっている自分が嫌いじゃないし、楽しいから頑張れる。冒険をした訳じゃない。でも今、彼らのように、それぞれの線路の上を私もまた歩いている。それでいいのだ…それで…

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (7 人)ナッシュ13[*] pom curuze kazya-f[*] ADRENALINE of Adrenaline Queen[*] mize[*] アルシュ[*] スパルタのキツネ[*]

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