初めて見たのは中学３年生の頃だったかと思う。幼馴染だった女の子が「すごくいいよ、感動するよ」などと言っていて、つい観てしまった。どこで感動すればいいのかさっぱり分からなかった。

まず、テンポが悪い。悪過ぎる。観客の心を掴もうという気持ちが作り手にかけてるんじゃなかろうか。開始早々に飽きてしまう。そして、なんかちんたらちんたら歩いて、わーわー喚いて、んで、、「あれ？」と終わってしまう。

ちっとも分からない。曲も、私はジョン・レノン版を先に聴いていたし、そっちの方がしっくり来る。「うわ、なんじゃこのスタンバイミは？」と思ったものだった。

しかし、「うん、面白かったね、良かった良かった」などと、感想を言っていた、あの頃の自分。なんだか、嫌いと言ってはいけないような雰囲気があった。この良さがわからない人は駄目な人だよね。といわれるような脅迫感があった。

シネマスケープを知って、あぁ、似たようなことを思っている人がいたんだなぁ、と共感。今だから言える。やはり、映画は嗜好品だし、人それぞれ好みがあって当然。私は嫌い。