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[コメント] 一枚のハガキ(2011/日)

無駄を削った端正な画が美しい。出征シーンで笑ったのは初めてだ。くじ運で人生が決まるなんて笑い話だが、現実はそんな所で決まるものだよね。後半は、物語が転々とし・・・
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







後半は物語が、どこへ向かっていくのか分からなかった。二人は一緒になるのだろうと見ていたら、単身ブラジルへ行くなんて豊川が言う。そうかと思っていたら、大竹が私も連れてって、と言うし、転々としたあげくは―。

麦、麦、何故米ではなく麦なのだろう?やはり聖書ヨハネの福音書の‘一粒の麦’を言いたかったのだろう。(新藤自身'58年に「一粒の麦」という脚本を書いている。吉村公三郎監督で映画化) 

‘一粒の麦もし死なずば、ただの一粒の麦だ。しかしもし死ねば、多くの実をつけるだろう'

一粒どころではない。大戦では多くの麦が死んだ。その死はきっと多くの実を、今、付けているに違いない。多くの教訓を、いろいろな成果を人々は得たに違いない。そうでないと、死んで行った者が救われないじゃないか。

(評価:★4)

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