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[コメント] エッセンシャル・キリング(2010/ポーランド=ノルウェー=アイルランド=ハンガリー)

主人公のセリフは一切ない。大自然だなんておこがましいほどの雪の中を空腹と冷たさの中をただ逃げる。
jollyjoker

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ヘリの追跡音、カーラジオの爆音。 ギャロの息遣い、耳鳴り、不協和音。 雪原、氷、川の流れ、雪の結晶。

セリフのない分、これらが物語をふくらませる。

イスラム教徒の逃亡犯が二度見る幻想シーンと森を逃げ回るシーンの対比が印象的だ。犬、シカ、馬などの動物のたくましい様が「神(アッラー)」が与えたものだと言いたいのか。寒さと空腹は神が与えた試練なのか。少し長く生き延びたとしても神だけが「知っている」のか。「殺し」は最低限のものしか対象にしてはいけないということなのか。

圧倒された。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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