[コメント] 股旅(1973/日)
青春とはこんなもんなのかもしれませんね。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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どうしてもショーケンが出ている映画だと、当時テレビで流行った「傷だらけの天使」の印象が強烈で、この映画に出てくる若き日の彼らもひとりひとり命を無造作に失いますね。これがある意味当時の美学だったのかもしれません。
仁義のために親を殺し仲間割れまでして、結局自らの命も無駄に失ってしまう。しかも死に場所は人目もつかないような雑草に囲まれた荒地。
そんな環境が当時の股旅の世界で本当に起きているとしたら、本当に寂しいことですね。
でもですよ、今就職氷河期が再び訪れているこのごろですが、そんな状況下でフリーターという職業をつないで生きている無鉄砲な若者が日本にもいるのかもしれません。
私の甥も30近くになりながらまったく職につこうとしません。
彼はまだ親が元気だからそれでも生きて行けるのでしょうが、もし親を失ったら彼の存在はこの股旅の世界のようになってしまうのでしょうか?そして、それでも仁義を果たそうとするのでしょうか?
股旅という職業に飛び出して散ってゆく若者の姿が、当時この映画が上映されたモラトリアム的な環境とは大きく異なることを知りながら、現代の股旅をほのかに不安視してしまうのが私だけなんでしょうか?
2010/03/04 自宅
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